不動産の情報管理が変わる?ブロックチェーン導入で賃貸管理は変化するのか?

不動産業界にもデジタル化の波

近年はほとんど全ての産業分野において、デジタル化の波が押し寄せており、データ管理の効率の差で、事業の成功と失敗が決定するシーンも珍しくありません。
不動産業界には数多くの多彩な業務を担う様々のプレイヤーが関わり、彼らの間を多くのデータが行き交っています。

そのため、不動産業界を挙げてデジタル化データ管理は主要なテーマとなっています。
そうした状況において、今、注目の集まるテクノロジーにブロックチェーンと呼ばれる技術があります。
積水ハウスが、この最新のテクノロジーを採り入れると公表しており、未来の不動産情報管理のプラットフォームになりえると期待されています。

積水ハウスが導入した業界初の技術

積水ハウスは平成29年春に、革新的なデータマネジメント・テクノロジー「ブロックチェーン」を使った不動産データマネジメント・システムを築くプランを公表しました。
導入される新たなマネジメントの仕組みは、ビットコインで有名なビットフライヤー社が供与するプライベート・テクノロジー「ミヤビ」を活用したモノです。

導入される「ミヤビ」は1つの情報をいくつものデータベースで共有して活用するブロックチェーン・テクノロジーを様々なジャンルのビジネスに役立てようと開発された基幹的なシステムです。

国内で既に三菱UFJ .FGなどのメガバンクや大手監査法人が採り入れ実証実験のレポートが発表されました。
完成度が高く、評価されるシステムで、これを不動産データマネジメント・システムとして利用するのは積水ハウスが国内初なので期待と注目が集まるのです。

ビットコインに基づく新テクノロジー

ビットフライヤー社が提供するテクノロジーであることからわかるように、元々は仮想通貨であるビットコイン運営のための新技術です。
これまでデジタル化された情報は、情報管理者が1つの中央データベースで、一括してマネジメントされてきました。
そこでは新しいデータはシステム管理者に送信されたのちデータベースが更新され、利用者はこれにアクセスして利用できる仕組みです。

一方の新システムのブロックチェーン・テクノロジーでは、複数の情報をひとまとめにしてブロック化した後、幾つかのデータベースに分けてマネジメントします。
ある利用者の個々の情報は、複数に分けて設置されているデータベースに送信され更新されることになります。

データの分割マネジメントのメリット

人気の「ビットコイン」はこの新システムを活用する事で、個人のコイン保有残をシステム利用者全員が瞬時に把握可能という信頼性の面で大きなメリットが生まれ成長しました。
これまでの常識とされていた中央管理型データベースのデメリットは、データの損失や改ざんについて修復が困難な事でした。

定期的にバックアップしていたとしても、タイムラグはありますしメンテナンスで利用できない時間も生じます。
この点、ブロックチェーン・テクノロジーのメリットは複数のデータベースに同じ情報が保存されており、情報損失や改ざんの心配もなく信頼して活用できるのです。

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