不動産購入交渉を有利に進めるためのテクニック
不動産を購入するときには一般的に不動産会社など仲介業者を通し、これから不動産を売りたい人を探して購入していくことになります。
大手不動産会社や住宅メーカーの場合にはあらかじめ自社で買い付けをした不動産を直接顧客に販売するという例もありますが、全体としてはそれほど数は多くありません。
つまり世の中に販売をされている不動産の多くは「売りたい人」と「買いたい人」がそれぞれにいて、その二者がうまくマッチングをすることで契約が成立するということになります。
不動産についている価格は常に一定というわけではなく、その土地や建物の現状や周囲の環境、未来の都市計画など様々な要因により上下します。
加えて売り手の「早く売りたい」や買い手の「早く買いたい」といった意図がある場合にはさらに値段は変化をします。
これから不動産を購入しようとする場合にはまず不動産についている資産価値を正しく理解するとともに、その上で有利に価格交渉をしていくことが大切です。
売り手にしても買い手にしてもできるだけ自分に有利な条件をとってくれる人と契約をしたいという思惑がありますから、それを上手に伝えお互いにとってよい取引ができるようにしていきたいところです。
不動産の値引き交渉で大切なのは、相手方を騙して条件を吊り下げさせるということなくお互いに納得がいく条件提示をするということです。
「両手仲介」を上手に利用する
不動産を値引き交渉するときには、買い手が直接売り手と交渉するということは少なく、間に仲介業者を挟んで行います。
このときに上手に利用していきたいのが「両手仲介」と呼ばれる売り手と買い手の両方の代理人の仕事をしている業者です。
「両手仲介」とは業者にとってもうまみのある方法で、売り手と買い手の両方から仲介料をとれるというメリットがあります。
一見すると売り手にも買い手にも都合の良い条件だけを説明しているところのように思えますが、両者の思惑を理解している業者であるがゆえに価格の交渉がしやすいという点があります。
特に最初から出せる予算が決まっており、指値で物件を購入したいという人にとっては先に金額をはっきり伝えるようにすることでその金額内でまとまるように相手方と交渉してくれる可能性が高まります。
ただしこうした交渉は両手仲介をする業者の担当者を味方につけるということが大前提になりますので、最初の段階で信頼感を築くということが必要です。
注意をしたいのが両手仲介をしている業者の中には地域内で物件の囲い込みをしていることもあるということです。
囲い込みという方法は本来自由な取引を妨げるよくない慣習であるので、その地域内での不動産業者の勢力図も考えて依頼することが大切です。