土地の価格決めに重要!路線価の役割と意味

国税庁が公表する1平方M当たりの土地評価額

道路に面した基準となる宅地1平方M当たりの土地評価額で、相続税法で公表が定められており、千円単位で公表されます。
基本的には国税である相続税や贈与税の課税の基準として、税額を算出する目的で国税庁が決定し、毎年夏頃に公表します。
該当する土地の面積に路線価を乗じる事により土地の相続税評価額が算出できる仕組みです。
相続税自体は土地の評価を含め計算が少し複雑で、評価した相続するすべての資産から相続者の状況などにより控除を受けて、額に応じた税率を乗じて求めます。

国が行う良く似た地価を示すデータとして国交省が公表する公示地価がありますが、路線価はおおむねこの80パーセント程度の水準となるように不動産鑑定士など専門家が売買実例などを勘案して評価しています。
路線価図は地図上の道路に数字が書き込まれた地図データとして、全国各地の対象土地を所管する税務署や国税庁のHPで閲覧することが可能です。
評価された地点数では。全国約40万ポイントで、主な標準宅地や都道府県庁所在地などの最高路線価はテレビや新聞で報道され、話題となります。

ちなみに2017年の全国での最高額は、東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通りの1平方メートル当たり40,320千円でした。
昨年が32,000千円でしたので26パーセントもの大幅な伸びで、2020年に東京オリンピックを控えていることもあり、バブル期を超えたと話題になりました。

土地取引に当たり路線価を活用

土地の価格や上昇・下落などの情報を得るには適した路線価ですが、いくつか気を付けなくてはならないポイントがあります。
第1に、路線価はあくまでもその道路に面した土地に一律に設定される基準値の意味あいを持つもので、土地には地型などの個性があり、一律に当てはめて考えてはいけない事です。

相続税など国税を課す際にも、路線価をもとに対象土地の形状などに対応して道路に面した間口の長さと奥行の長さの関係で、奥行きの長い土地に関しては奥行き補正など様々な補正率を使って適正な価値を算出します。
第2に、宅地でない田や畑などには、路線価がつけられておらず、相続税評価には地方自治体が設定した固定資産税の評価額の〇〇倍という決め方の評価倍率方式がとられていることです。

いずれにしても、土地の公的な評価という意味合いでは土地取引に大きな参考情報となります。
エリアの売買実例に詳しい宅建業者から土地を購入する際は、当方もある程度の情報を仕入れる必要がありますので、特に路線価の動きは把握しておきたい情報です。
国交省が公表する公示価格の公表ポイントは全国で数万程度なので、購入を検討する地域に該当地点がなくても、路線価はかなり広範を網羅しており、有力な情報となってくれるでしょう。

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